太陽がキラキラ輝く
午前4時。
まだ誰もいない路地裏を
一人歩く。
綺麗過ぎる青空が嫌で
蝉の声に耳を塞いだ。
朝顔と街が熱気にゆれて
うまく歩けない。
目眩にも似た浮遊感。
「何処に行ったかと思った・・・。」
やっと、彼女を見つけた。
気にも留めずまだ
彼女は足を止めることなく
歩いていく。
「アヤ・・・何処へ行くんだ?」
隣に並んで歩く。
「・・・さぁ?」
無関心そうに空を見上げている。
どうやら
当てもない散歩らしい。
そして、おそらく犬よりも
厄介なことに飽きるまで続くだろう。
人並みとは少し違う俺たち。
朝の時間に隠れて
日常の世界に触れる。
やがて、人々が起きだし
街が普通に色づけば
きっと適応外として排除される。
「そうだ、アヤ。
コンビニがあればアイスを買おうか。」
家を出る時に
財布を持ってきていて
良かったと、心から思う。
脱水症状にはなりたくない。
蝉の鳴き声は嫌だけど
包帯を巻いたアヤの手を握って
歩き出した。
***
2008.12.14
cali≠gari「夏の日」
「ホワイトワールド」の
綾と透の日常。手直しいつかするかも・・・
ごめんなさい(´・×・)